
2026.3.9
公安職員

当直や呼び出しの緊張感が続く日々の中で「このまま続けていいのだろうか」と考える瞬間はありませんか?
だからといって、警察からの転職を思い浮かべても「何が強みなのかわからない」と感じ、これまで積み上げてきた社会人としての力が見えなくなることもあるでしょう。
ここでは、警察からの転職が難しいと感じる理由を整理しながら、在職中に知っておきたい法的なポイントや経験を活かしやすい方向性などをまとめます。
もし、警察官としてのキャリアを見つめ直したい方は、ぜひ一度私たちクジラボまでご相談ください。5,000名以上(※クジラボブランド累計 2026年6月時点)の公務員のキャリア相談に乗ってきた実績をもとに、あなたの今後の方向性を一緒に考えます。

警察官からの転職が困難だと感じる背景には、個人の能力の問題ではなく、特殊な組織環境や心理的なバイアスが大きく影響しています。
まずは、警察官が抱える共通の悩みを整理していきます。
警察組織特有の結束力は、時に「辞めること=裏切り」という心理的な圧迫感を生むことがあります。
上司からの強い引き止めや、同僚への罪悪感から「自分さえ我慢すればいい」と感情を押し殺してしまう方は少なくありません。
実際に、警察官の離職率は一般企業と比較して大幅に低い水準にあることが示されています。
区分 | 離職率 |
一般労働者(常用労働者・パート除外) | 約12.1% |
警察官(地方公務員) | ※普通退職者数(6,311人)÷ 職員数(287,904人※)で算出 |
参考:厚生労働省|令和5年雇用動向調査結果「入職と離職の推移」P.1(1)令和5年の入職と離職
参考:総務省|地方公務員の退職状況等調査P.2・円グラフ、P.7・表
参考:総務省|令和5年地方公共団体定員管理調査結果の概要 (令和5年4月1日現在)
警察官の離職率については、令和5年度の定年引上げに伴い、60歳で退職を選択した職員が「普通退職」に含まれているため、例年(1%前後)よりも数値が高くなっています。
ただし、一般労働者から見れば離職率は低いと言えるでしょう。
しかしながら、約2.2%という数字は、職場満足度の高さだけを示しているわけではありません。
組織からの強い引き止めや、「辞めたら生きていけない」という不安感によって、辞めたくても動けない人が滞留している可能性を示しているとも考えられます。
公共の安全を最優先にする警察の仕事と、営利を追求する民間企業とでは、仕事の進め方や判断基準などの文化が異なります。
決してご自身の能力が足りないのではなく、文化の違いに戸惑うことや、自分のスキルをビジネス用語でうまく説明できないことが「他で通用しないのでは」と思い込んでしまう原因の一つです。
たしかに逮捕術や鑑識技術といった専門スキルは、警察以外では使い道がないように思えるかもしれません。しかし、日々の業務で磨き上げた基礎能力にこそ、価値が宿っています。
多くの警察官は、ご自身が業界や職種を超えて活かせるポータブルスキルを持っていることにまだ気づいていないだけといえるでしょう。

真面目な方ほど「公務員が在職中に転職活動をするのは、地方公務員法違反ではないか?」「知られた場合に懲戒処分になるのでは?」と不安に思うかもしれません。
トラブルを避けて安心して活動を進めるために、まずは正しい法的なルールを知っておきましょう。
日本国憲法第22条では、すべての人に「職業選択の自由」が保障されており、これは公務員であっても適用される基本的な権利です。
注意すべきは、地方公務員法第35条で定められた職務専念義務を守ることです。
勤務時間中に転職サイトを見たり、面接に行ったりすることは避けましょう。有給休暇や休日を利用して活動する必要があります。
参考:e-Gov法令検索|日本国憲法
参考:e-Gov法令検索|地方公務員法
一定の役職(※1)に就いている方は、地方公務員法第38条の6の趣旨に基づき制定された各自治体の条例等により「職務と利害関係のある営利企業」への求職活動について、一定のルールが設けられている場合があります。
具体的には、許認可の申請をしている企業や立入検査の対象企業、契約関係にある企業などが「利害関係企業」に該当します。
こうした企業に対して、在職中に自ら雇用を求めたり、再就職の約束をしたりすることは禁止されている場合があります。
知らずに活動して処分を受けるリスクを避けるため、自分の役職が規制対象になるかどうか、応募先が利害関係企業に当たらないかを事前に確認しておくことが重要です。
もちろん、利害関係のない企業への転職であれば問題ありません。
※1…本部の課長補佐級・警部補級以上など、自治体の条例により異なります。
参考:e-Gov法令検索|地方公務員法 第38条の6
参考:総務省「地方公務員の退職管理の適正の確保について」

「警察官しか経験がないから、他の仕事はできない」と不安に思う必要はありません。
警察官として培った経験は、あなたが思う以上に多様なキャリアで活かすことができます。
法人営業・不動産営業:顧客の深い悩みや潜在的なニーズを聞き出し、高額な商材や無形サービスを提案する仕事
キャリアアドバイザー:求職者の不安に寄り添い、人生の岐路に立つ人を支援する仕事
職務質問や事情聴取で培った「相手の微細な反応から心理を読み取る観察眼」と「警戒心を解き、本音を引き出す傾聴力」は、ビジネスにおいても活かされやすいスキルです。
また、採用時に一定の身辺確認が行われる場合もあるため、「身元が確かで誠実な人物」という印象を持たれやすい点も強みになり得ます。
社会的信用と、職務で培った礼儀正しい立ち居振る舞いは、初対面の顧客に対しても大きな安心感を与えます。
総務・法務・内部監査:社内規定の整備、契約書管理、コンプライアンス教育、反社チェックなど
カスタマーサクセス・サポート:難易度の高い顧客対応やトラブルシューティング
法令を遵守し、ミスが許されない環境で業務を遂行してきた経験は、企業のコンプライアンス(法令遵守)強化において評価されることがあります。
また、突発的なトラブルやクレームにも動じない「胆力」は、企業の守りの要として非常に重宝されることもあるでしょう。
ITエンジニア(インフラ・セキュリティ):インフラやセキュリティ領域など、システムの基盤を守る仕事。特にセキュリティ分野は「守る」使命感との親和性が高いです
施工管理:現場の安全を守り、スケジュール通りに工事を進めるための管理・調整業務
証拠を積み上げ、事実に基づいて論理的に調書を作成する能力は、システム開発やプロジェクト管理に必要な論理的思考力と共通する能力として評価されることがあります。
また、過酷な状況下でも任務をやり遂げる完遂力は、納期や品質を守る技術職において高く評価される資質です。

「もう辞めたい」と感じる現状を変えるために、今すぐできることがあります。焦って転職を決断する前に、まずはご自身の気持ちや置かれている状況を整理することから始めてみましょう。
当直明けでも眠れないほどの疲労や、終わりの見えない緊張感から「とにかく逃げたい」と感じる方も少なくありません。
しかし、転職活動で重要なのは、何が嫌かだけでなく、どう生きたいかを明確にすることです。
「家族と夕食を囲める生活がしたい」「理不尽な上下関係のない環境で働きたい」など、あなたにとっての理想の生活を具体的にイメージすることが、後悔しない選択への第一歩です。
警察組織の中にいると、民間の情報が入りにくく「自分には警察以外の仕事は無理だ」と思い込んでしまいがちです。
現段階で「絶対に転職する」と決める必要はありません。
「もし辞めるとしたらどんな仕事があるのか?」という気持ちで、求人サイトを眺めたり、エージェントに話を聞いたりすることも一つの方法です。外の世界を知ることで、客観的に今の環境を見つめ直せるようになります。
組織内では、うかつに退職の相談をすると噂が広まったり、上司に伝わって引き止めに遭ったりと、リスクが伴います。だからこそ、利害関係のない第三者に相談することが重要です。
私たちクジラボのようなキャリアカウンセラーであれば、あなたの秘密を守れるよう配慮しながら、警察官としての経験をどう活かせるか、フラットな視点でアドバイスができます。
たとえば卒業生の声では、三交代勤務の負担に加えて結婚を機に価値観が変化し、「家族を大切にできる働き方」を軸に考え直した警察官の方もいます。
転職活動は求人に応募する前に、「自分は何を大事にして生きたいのか」を言葉にして、判断の基準をつくることが大切です。第三者との対話は、その整理を一人で抱え込まないための助けになります。
» 「毎日、無事に家に帰れる仕事がしたい」 家族を軸に、働き方を選び直すまで
もし、自己理解を一人で深めるのが難しければ、ぜひクジラボにご相談ください。「続ける」「辞める」のどちらかを勧めることはありません。対話を通じてあなたの価値観や強みを言語化し、あなたが心から納得できる選択ができるようサポートします。

警察官の退職には、一般企業とは異なる特有の手続きやハードルが存在します。
これらを事前に把握し、準備しておくことが、トラブルのない円満な退職への鍵となります。
多くの自治体で人員確保が課題となっていることもあり、クジラボに相談に来られる方の中には、退職の意向を伝えると引き止められたという声もあります。
しかし、職業選択の自由は権利として認められています。
「お世話になった感謝」は伝えつつも、退職の意思が固いことを落ち着いて伝え続けることが重要です。迷いを見せると交渉が長期化する原因になります。
警察官舎(寮)に住んでいる場合、退職日が決まると、所属先の規則等に基づき一定期間内の退去を求められることがあります。
期限は自治体や住居区分によって異なるため、担当部署や規程で必ず確認しましょう。
また、一般的な警察官を含む正規の国家公務員・地方公務員は雇用保険法第6条により雇用保険の適用除外になっています。非常勤職員など一部例外もあるため、個別の雇用形態によっては異なる場合があります。
在職中に転職先を決めるか、当面の生活費や貯蓄と次の住居を確保した上で退職に踏み切ることが、精神的な安定のためにも重要です。
参考:e-Gov 法令検索|国家公務員宿舎法第18条
参考:e-Gov法令検索|雇用保険法第6条

これからの時代に求められるのは、組織に守られる安定だけではありません。自ら柔軟性と対応力を身につけることで、どんな時代やライフステージの変化にも対応できる「自立的な安定」が重要になっています。
警察官から民間企業へ転職する場合、一時的に給与や待遇が変化する可能性は否定できません。
しかし、目先の条件だけで判断するのではなく、5年後・10年後にどのような働き方や生活を実現したいのかという長期的な視点でキャリアを捉えることが、後悔しない選択につながります。スキルアップによる将来的な年収の伸びしろや、働きがい・裁量といった「お金以外の価値」にも目を向けてみてください。
一方で警察組織の中にいると、自分の考えが偏っていないか、他に選択肢があるのかを一人で判断するのは簡単ではありません。「自分の場合はどうなのか」「何から始めればいいのかわからない」と感じたときは、第三者に相談することも一つの有効な手段です。
私たちクジラボは、公務員の方に特化したキャリアカウンセリングを行っています。「続ける」「辞める」といった結論を急がせることはありません。対話を通じて、あなたの価値観や強みを整理し、納得できる選択肢を一緒に見つけていきます。
もし今の働き方に少しでも迷いを感じているなら、まずは情報収集の一環として無料キャリアカウンセリングをご活用ください。
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