
2024.10.17
教員

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教員からの転職を考えているが、「生徒や同僚の先生方に迷惑をかけそうで、なかなか言い出せない」「教員を続けながらの転職活動は、難しそう」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
教員からの転職を成功させるためには、適切なタイミングで行動を起こすことが大切です。こちらの記事では、学校を円満退職するためのコツや、教員ならではの転職活動の流れを解説しています。

学校を退職するとしても、生徒や保護者、同僚に笑顔で見送られたいものです。そのためにも、退職の意思を伝えるタイミングや、後任の先生方への配慮が大切です。
ここからは、学校を円満退職するためのポイントを4つ紹介します。
退職の意思については、校長に伝えるのが確実です。管理職には、校長・副校長・教頭などが含まれますが、副校長や教頭に「退職したいです」と伝えたとしても、最終的な判断は校長に委ねられます。
退職の意思を伝えるのは、人事の希望を伝える「自己申告書」や「意向調書」(自治体によって名称が異なります)のタイミングだとスムーズです。自治体により時期は異なりますが、10〜11月ごろに来年度の希望を記入し、校長に直接手渡します。校長面談も併せて行われるので、そのときに退職の意向を伝えると良いでしょう。
やむなく年度途中で退職する場合は、退職日が決まり次第、校長に伝えるようにします。円満に退職するためにも、同僚に伝えるのもできる限り早いほうが良いでしょう。引き継ぎの時間を十分に取り、後任の先生に不安が残らないよう努めましょう。
「教員を退職したい」と伝えると、同僚からさまざまな質問を投げかけられます。それらの質問すべてに、正直に答える必要はありません。以下に、話すべきこと・話さなくて良いことの例を挙げているので、参考にしてください。
【話すべきこと】
いつまでの勤務になるか
引き継ぎについて(誰に・いつまでに)
【話さなくて良いこと】
ネガティブな退職理由について
退職後の生活について
退職する時期については、明確に伝える必要があります。後任への引き継ぎをスムーズにできるよう、尽力しましょう。
退職理由を聞かれたときに、「残業が多い」「児童・生徒や保護者との人間関係」などの不満を伝えると、改善案を提案され、強く引き止められる可能性があります。「教員よりもチャレンジしたいことができた」など、前向きな理由を伝える方が良いでしょう。
転職の意思を伝えたあとは、引き継ぎの準備を始めましょう。
やむなく年度途中で退職する場合、学校に大きな影響を与えかねません。後任への引き継ぎについて、次の点に気をつけましょう。
【年度途中で退職する場合】
児童・生徒の学習状況や特性を文書にしておく
授業の進度や行事の進捗状況を記録しておく
後任の教員と直接面談し、口頭での説明も行う
校務分掌の引き継ぎ内容をまとめる
【年度末で退職する場合】
共有すべき生徒の特質や家庭環境を記録しておく
校務分掌の引き継ぎ内容をまとめる
いずれの場合も、管理職や同僚の先生としっかり連携を取ることが大切です。また、児童・生徒に関する情報については、外部に漏れることのないよう取り扱いに注意しましょう。
最後のステップとして、備品や教材、資料などの整理も不可欠です。この作業を丁寧に行うことで、学校との良好な関係を保ちつつ、新しいステージに踏みだせます。
万が一、学校の情報を持ち出してしまったり、学校の備品を家に持ち帰ってしまったりすると、後々トラブルになってしまうかもしれません。こういった小さな行き違いが、せっかくの円満退職に水を差す可能性があります。
備品や資料の整理については、以下のようなものに気をつけましょう。
パソコン内のデータ:重要なデータは学校の共有フォルダに移行する
児童・生徒の成績や作品:児童・生徒に返却する
個人名が記載された不要な資料:シュレッダーで破棄する
学校から借りている備品:確実に返却する
とくにパソコンのデスクトップに、重要なデータがそのまま保存されているケースが多くあります。重要なデータは共有フォルダに移行し、後任の先生が「どこに何のデータがあるのか」がわかるよう、保存場所を明確にしておきましょう。

教員にとって、面接をたくさん受けるといった転職活動は現実的ではありません。事前にしっかり準備して、12月から本格的に選考へ移るといった流れが一般的です。
ここからは、年度末に退職を目指す場合の転職活動について、3つのステップに分けて解説します。
転職活動の方向性を固めるためにも、夏休みまでは自己分析に時間をかけましょう。とくに、次の点についてじっくり検討していきます。
教員を辞めたい理由は何か
どのような働き方をしたいか
本当に教員を辞めたいのか
進みたい道は決まっているか
どんな特質やスキルがあるか
これらの自己分析を十分に行うことで、「教員を辞めなければ良かった」「転職はできたけど、自分には合っていなかった」などの失敗を避けられます。すぐに仕事探しを始めたくなるかもしれませんが、逸る気持ちを押さえ、まずはしっかり自分と向き合いましょう。
夏休みの自己分析を経て、9月ごろから本格的な転職活動の準備に入ります。この時期は、次年度の採用に向けて、企業の動きも活発になる時期です。
まずは、自己分析の結果を踏まえて、志望する業界や職種を絞り込みます。それらの分野で求められるスキルや経験を、これまでの経歴とどう結びつけるか考えましょう。
具体的には、以下の項目に取り組んでいきます。
自己PRの作成
職務経歴書の作成
これらを作成するコツは、培ってきた経験やスキルを、希望する職種に合わせた言い回しに翻訳することです。例えば、コンサル職を志望するなら、「保護者や生徒の悩みごとを解決してきた」という教員としての経験を、「クライアントの課題をヒアリングし、解決できる」とアピールできます。
11月までに選考書類の叩き台を作成しておくことで、年末年始の採用シーズンに自信を持って臨むことができます。
多くの企業で、12月頃から中途採用の募集が本格化し始めます。選考フェーズは、以下のように進んでいくのが通常です。
転職ツールの選定
企業に応じた志望動機を作成
面接対策
条件交渉
入社前準備
転職ツールには、エージェント・転職サイト・スカウト・縁故などがあります。実際の転職活動では、これらのツールを組み合わせて使うことが一般的です。
最初は幅広く情報を集めるために転職サイトを使い、具体的な方向性が決まったら転職エージェントに相談するのが効果的なアプローチです。エージェントは、経験やスキルに合った求人を紹介してくれる上、企業との条件交渉で力になってくれる場合もあります。無料で利用できるので、気軽に相談できるのがメリットです。

教員が転職を考える際の、よくある悩みを紹介します。推奨される考え方や、解決方法も提案しているので、ぜひ参考にしてください。
年度途中での退職となると、管理職から難色を示され「今から退職は無理だよ」と言われることもあるかもません。しかし、他の労働者と同じように、教員にも自分で退職を決める権利があります。勤務している自治体の規定に基づいて届けを出せば、受理してもらえるはずです。
多くの自治体では、退職日の1か月前には退職届を出すよう定めています。以下は東京都の服務規定です。
(退職)
第十五条 職員は、退職しようとするときは、特別の事由がある場合を除き、退職しようとする日前三十日までに、退職願を上司に提出しなければならない。
とはいえ、退職を退けられた場合、その後の交渉がしにくくなってしまうケースもあります。そのようなときは、別の管理職に相談するなどして対応すると良いかもしれません。
周囲からの強い引き止めは、あなたが担っている業務についての不安からきています。学校を去った後の混乱を避けるためにも、先述した引き継ぎ業務が大変重要です。
とはいえ、すぐに退職するのが難しい場合は、半年後や年度末などの期限付き継続を提案するなど、柔軟な対応も考えられます。後任への詳細な引継ぎ計画など、具体的な解決策を提示することで、学校側の不安を軽減できます。
周囲への配慮は大切ですが、過度の自己犠牲は禁物です。ただし、周囲の引き止めに気持ちがゆらぐ場合は、退職そのものを考え直す余地があるかもしれません。そのような方は、記事の後半で、「退職の意思を伝える前に必ずやって欲しいこと」を紹介しているので、参考にしてください。
教員になるまでのプロセスや、公務員であることを理由に、「教員を辞めるなんてもったいない」と家族から反対される方もいるでしょう。気持ちよく次のステップに踏みだすためにも、家族の理解は得ておきたいものです。解決方法として、次の点について丁寧に説明してみるのはいかがでしょうか。
教員を辞めたい理由
次にチャレンジしたい職種
転職後に期待すること
教職の安定性は魅力的ですが、「どのように働きたいか」という価値観は人それぞれです。自分にとっての価値観・職業観を素直に説明すれば、あなたが笑顔で働けることを望み、応援してくれるかもしれません。

ここまで退職することを前提に解説してきましたが、転職そのものを後悔しないためにも、立ち止まって考えてみることも重要です。ここからは、「教員を退職したい」という意思を伝える前に、必ずやっておくべきことを解説します。
「教員を辞めたい」と思ったら、まずはその理由を言語化してみましょう。理由を具体的に書き出すことで、問題を俯瞰して眺められます。
それぞれの理由について、「転職でしか解決できない」「辞めなくても、周囲の協力によって解決できるかもしれない」など、冷静に見極めていきましょう。例えば、業務の負担が大きすぎる場合、上司と相談して仕事量を調整できるかもしれません。
教員を辞めるのは簡単ですが、復職したいと思った場合、再び採用試験を受け直さなければなりません。後悔のないよう、退職を申し出る前に、少しだけ踏みとどまって検討してみることをおすすめします。どうしても退職するしかないと判断した場合に、本格的な転職活動を開始するようにしましょう。
辞めたい理由が明確になったら、「どういう状態になったら良いか」を具体的に思い描いてみましょう。理想の状態をイメージし、「教員を続けながらでも叶えられるか」もしくは「退職する必要があるか」について、吟味してみることが不可欠です。
最終的に転職を選ぶにしても、理想の働き方を明確にしておくことで、転職先の条件を絞り込むのに役立ちます。面接時には自分の希望をしっかり伝えられ、入社後のミスマッチを避けることもできるでしょう。

教員からの転職のコツ・円満退社するためのプロセスについて解説しました。教員の転職活動は、準備の期間をたっぷり取り、12月ごろから本格化するのが定番です。
とはいえ、「やっと教員になったのに、本当に辞めて良いのだろうか」「教員を辞めて、満足できる仕事に就けるだろうか」など、ひとりで決断するのは不安という方も多いのではないでしょうか。
そんなときは、プロに相談するのも一つの手です。
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