教員を辞めたいと思ったら、学校を変えるのもアリ!?私立・公立や学校種別の働き方の違いを解説

2024.10.13

教員

教員を辞めたいと思ったら、学校を変えるのもアリ!?私立・公立や学校種別の働き方の違いを解説

教員を辞めたいと思ったら、学校を変えるのもアリ!?私立・公立や学校種別の働き方の違いを解説

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熱意を持って教員になったけれど、「学校を辞めてしまいたい」と悩む方は少なくありません。実際、教員を対象にした調査でも、約5人に1人が「いずれ教員を辞めたい」「他職種への転職を考えている」と回答しています。

とはいえ、「教職そのものは嫌いではない」という方は、職場環境を変えることで、問題が解決するかもしれません。この記事では、私立・公立や学校種別の働き方を紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

教員を辞めたい理由を自己分析しよう

絵を描く様子

「教員を辞めたい……」と、悩んでいる方は、まずはその理由を言語化してみましょう。理由によっては、教員を続ける選択肢も考えられます。

日本教育工学会の研究によると、教員経験者の退職理由として次のようなデータが示されています。(参考:退職教員の退職理由と在職時に受けた ソーシャル・サポートの関係

順位

教職経験者の退職理由

割合

1位

長時間労働

35%

2位

業務過多

31%

3位

職場環境

26%

4位

精神疾患

25%

5位

教職への不適用

24%

私立と公立の教員の違いとは?

学校の教室の机と椅子

教員免許を活かした転職先として、私立もしくは公立学校があります。公立から私立へ、もしくはその逆に転職するだけでも、職場環境や精神面で大きな変化があるかもしれません。

ここからは、私立と公立の学校について主な違いを解説します。自分に合った働き方はどちらか、ぜひ検討してみてください。

雇用形態について

公立と私立の教員の勤務形態の違いは次のとおりです。

公立

私立

立場

地方公務員

学校法人が採用する会社員

雇用の種類

教諭
臨時的任用教員
時間講師
など

専任教諭
常勤講師
非常勤講師
など

立場と雇用の種類について、それぞれ詳しく説明します。

立場の違い

大きな違いは、公立は「地方公務員」、私立は「会社員」であるという立場です。そのため、公立の教員の給与は安定しており、経験年数によって確実な昇給が期待できます。ただし、「地方公務員」という立場から、厳しい目に晒されることもあります。たとえば交通事故を起こしてしまうと、軽い衝突であっても、県内の教職員に周知されることになります。

一方、私立の給与は、学校によって大きく異なり、昇給についても確実とは言えません。ただし、公立の教員は副業が許されないのに対し、私立では許可されているケースもあります。つまり、私立学校は比較的自由である点、公立学校は安定しているという点が、それぞれのメリットになるでしょう。

雇用の種類による違い

雇用の種類については、公立も私立も同様に、次の3つの形態があります。

  • 教諭

  • 常勤講師

  • 非常勤講師

教諭とは、教員採用試験に合格して、正規雇用されている教員のことです。公立・私立ともにフルタイム勤務・終身雇用となります。

常勤・非常勤講師は、補充の先生が必要になったとき、講師登録されている人の中から採用されます。教育委員会で面接・面談されることはあっても、採用試験を受けることはありません。

常勤講師の業務内容は教諭とほとんど同じです。場合によってはクラス担任や教科主任など、責任ある役職を任される可能性もあります。待遇に関しては、給与に加えて賞与も支払われ、正規教諭と同じ福利厚生が受けられます。

一方、非常勤講師は、時間数に応じた給与が支払われます。そのため、長期休業中などで授業がないときは、収入が激減してしまうケースもあります。非常勤講師の業務は、基本的に教科指導のみです。ただし、定期テストの作成や通知表の評価に費やす時間は、ボランティア労働となることもあるため、事前の確認が必要です。

常勤講師も時間講師も、年度の切り替わりで雇用が更新されます。1〜3月前半に勤務校の校長先生から、次年度についての打診があるのが通常です。

働き方について

公立も私立も、教員としての仕事内容は変わりません。しかし、立場の違いによる働き方の違いも存在します。ここからは、公立と私立に多く見られる、働き方の違いを解説します。

公立教員の働き方

公立学校では、教員は地方公務員として勤務します。休日や勤務時間については、都道府県の条例によりしっかり定められています。とはいえ、部活動指導や報告書の多さにより、残業が多くなる傾向もあります。

次に、公立学校で働くメリットとデメリットをまとめました。

メリット

デメリット

・経験年数に応じて確実に昇給する
・勤務時間や休日が固定されている
・毎年、人間関係をリフレッシュできる
・研修の機会が豊富にある

・部活動の顧問になるのは必須
・研究指定校に選ばれると忙しくなる
・教育委員会から求められる報告書が多い
・希望しない学校に異動することがある

研究指定校とは、自治体や都道府県、文部科学省などから、新しい試みを各学校に広めるために、授業研究をするよう指定された学校のことです。約3年の研究期間があり、集大成の授業には、教育関係者が全国から見学に訪れます。担当する教科での研究授業となると、業務が増え、多忙になるケースがあります。

また大きな特徴として、毎年行われる職員異動が挙げられます。自分が異動しなくても、学校内の数名の教員が入れ替わることになります。このことにより、公立学校では人間関係が固定化しにくく、フレッシュな気持ちで新年度を迎えられます。

私立教員の働き方

私立学校の教員は、各学校によって働き方や特徴は大きく異なります。勤務時間は学校によって異なり、柔軟な場合もあります。

次に、私立学校で働くメリットとデメリットをまとめました。

メリット

デメリット

・希望した学校で働ける
・部活動を担当しないことがある
・新しいことにチャレンジしやすい
・異動がないので将来設計しやすい

・昇給やボーナスを見込めないことも
・職場が閉鎖的になりやすい
・勤務時間がバラバラになることがある
・研修の場が少ない

私立学校の部活動では専任コーチを雇用しているなど、教科指導に専念できる環境が整っている傾向です。また、公立ほどカリキュラムが厳しく決められていないため、新しいアイデアを形にしやすいのも特徴です。

「異動がない」という点においては、メリット・デメリットどちらにもなり得ます。将来設計をしやすいことは魅力ですが、人間関係が固定化され、閉鎖的な職場になりやすいのがデメリットです。また、採用人数が少ないため、教員の年齢層が高くなる傾向にあります。

私立の学校には、「難関学校に合格させる」「スポーツに力を入れている」「芸術に力を入れている」など、独自の個性があります。学校方針に共感できる学校に採用されれば、やりがいを感じながら教員生活を送れるでしょう。

採用試験について

採用試験の大きな違いは、公立では毎年、私立では欠員に応じて実施されるという点です。採用人数についても、公立では都道府県ごとに数百名ほどの採用人数ですが、私立では1教科1〜2名程度の採用です。私立の採用試験のほうが難関であると言えるでしょう。

ここからは、私立と公立の採用試験をそれぞれ詳しく解説します。

公立学校の教員採用試験

公立学校の教員採用試験は、都道府県ごとに、毎年夏ごろに実施しています。教員不足の影響により、さらに秋募集を実施している自治体もあります。

採用試験は通常、以下のように一次試験と二次試験に分かれています。

  • 一次試験:筆記試験(教職教養、専門教科、一般教養など)

  • 二次試験:面接、模擬授業、実技試験(体育や音楽など)

中学校の副教科や高校教員の倍率が高い傾向です。ただし、一度合格すれば地方公務員として安定した身分が得られます。

私立学校の教員採用試験

私立学校の教員採用は、定期的に実施されるわけではなく、欠員が出たり増員の必要があったりしたときに、ホームページなどで募集されます。

公立のような統一された試験はなく、学校によって選考方法が異なります。一般的な内容は次のとおりです。

  • 書類選考

  • 筆記試験(小論文など)

  • 面接・模擬授業など

傾向としては、学校の教育方針や特色に合った人材を採用するため、人物重視となります。また、専門性や指導力だけでなく、学校の理念に共感できるかどうかも重要な選考基準です。

私立学校での勤務は、同じ学校で腰を据えて働きたい方に魅力的な選択肢といえます。理念や特色に共感できる学校があれば、ホームページの「採用情報」を、定期的にチェックするようにしましょう。

学校種ごとの教員の働き方の違い

授業をする教員

小学校・中学校・高等学校それぞれで、働き方も大きく異なります。学校を辞めたいという方は、学校種を変えることを検討しても良いかもしれません。

自治体によっては、小中高校の垣根を越え、先生が異動する「異校種間人事交流制度」という制度を取り入れています。別の学校種の教員免許がなくても、自治体で臨時免許を交付している場合もあるため、所属する都道府県の教育委員会に相談してみても良いでしょう。

ここからは、それぞれの学校種ごとの働き方の特徴を解説します。

小学校の働き方の特徴

小学校では、基本的にすべての教員が、クラス担任となります。6歳から12歳までの幅広い年齢層の児童を指導するため、さまざまな発達段階に対応できる豊富な児童理解スキルが求められます。

小学校教員の働き方の特徴は、次の通りです。

  • 1人で複数の教科を指導する

  • 孤独を感じやすい

  • 残業を回避しやすい

  • 土日や長期休業などは休みやすい

業務面では、複数の教科を指導することが特徴です。一部の学校で教科担任制が導入されつつありますが、基本的には担任が全教科を教えるスタイルが主流です。

勤務環境については、教室中心の業務となります。児童が学校にいる間は、なかなか職員室に戻るのが難しいのが現状です。中学校や高校と比べて「学年団」の枠組みがないことも相まって、教員が孤独を感じやすい環境にあります。そのため、管理職との良好な関係を築いておくことが重要です。

一方で、小学校教員のワークライフバランスには利点もあります。部活動や生徒会活動がないため、適切な時間管理により残業を回避しやすいでしょう。また、土日や長期休暇は比較的取得しやすい傾向です。

このように、小学校教員の仕事は忙しくはありますが、工夫次第でバランスの取れた働き方を実現できます。

中学校教員の働き方の特徴

中学校の特徴は、教科担任制であることです。各教員が専門の教科を担当するため、より深い専門知識と指導力が求められます。

中学校教員の働き方についての、具体的な特徴を紹介します。

  • 業務が多岐にわたる

  • 放課後や土日にも仕事がある

  • 1つの教科に専念できる

  • 複数の教員と問題や情報を共有できる

業務面では、授業の準備や実施、生徒指導、部活動の指導など、多岐に渡ります。特に、思春期の生徒を対象とするため、複雑な人間関係のトラブルや心理的な問題なども頻発しやすくなります。また、進路指導も重要な業務の一つで、生徒の将来を見据えたサポートが必要です。

勤務環境においては、学年主任や副担任を含めた「学年団」という枠組みが特徴的です。同学年を担当する教員同士で情報を共有し、相談し合いながら生徒指導にあたります。これにより、小学校教員と比べて孤立しにくい環境にあると言えます。

一方で、最も時間を要するのが部活動の指導です。平日の放課後はもちろん、休日にも活動があり、教員の長時間労働の一因となっています。しかし、近年では働き方改革として、部活動の外部指導員の導入や土日の部活動禁止など、自治体に応じてさまざまな取り組みが進められています。

ワークライフバランスの面で課題が多いのは事実ですが、働き方改革を積極的に進めている自治体であれば、中学校教員であっても業務量の軽減が期待できます。

高等学校教員の働き方の特徴

高等学校の教員は、中学校と類似していますが、全体的な仕事量は少ない傾向にあります。理由としては、次の3つが挙げられます。

  • 生徒指導にかかる時間が少ない

  • 生徒が主体となって行事を進める

  • 学年に関わる教員数が多い

 

高校生は小中学生と比べて自立度が高く、基本的な生活習慣が身についています。そのため、細かな生活指導にかける時間は、中学校と比べると少ない傾向です。また、体育大会や文化祭などの行事においても、生徒が主体的に運営することがほとんどです。教師はサポート役に徹するのみとなります。

ただし、高校生の進路選択は、中学生よりもはるかに複雑です。例えば、大学入試には、一般入試、推薦入試、AO入試など、さまざまな入試形態があり、それぞれの対策が必要です。大学や学部ごとに異なる入試要項を把握し、生徒への適切なアドバイスも必須となります。

高等学校は、専門的な知識は必要となりますが、相対的にワークライフバランスを取りやすい学校種であると言えるでしょう。

教員を辞めたいなら自治体を変える選択も

運動場

教職にやりがいを感じていても、職場環境や業務量に悩んでいる方は、教員を辞める前に、自治体を変えるという選択肢を検討しても良いかもしれません。

公立と私立の違いに加え、同じ公立でも自治体ごとに教育方針やサポート体制は異なります。定時退勤のしやすさや、部活動の負担など、環境次第で働きやすさが大きく変わることもあります。自分に合った自治体や学校種で勤務することで、やりがいを持って教員を続けられるでしょう。

まとめ

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本記事では、私立・公立や学校種別の働き方の違いを解説してきました。しかし、自分に合うか合わないかを見極めるのは、ひとりでやろうとしてもなかなか難しいものです。そんなときは、キャリア支援サービスを活用するのもいいでしょう。

教員特化型のキャリア支援サービスを提供するクジラボでは、100人の中から1人の割合で選ばれた、教員の悩みや学校の事情を熟知しているキャリアのプロが、一人ひとりの理想に合わせて伴走してくれます。全国の教員から1年間で1,000件以上の相談が入る、満足度98%の教員特化型キャリアデザインスクールです。

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